アキレス腱炎

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アキレス腱炎とは?

アキレス腱炎とは、名称の通りアキレス腱に炎症が起きた状態のことを指します。ふくらはぎの筋肉は下に行くほど細くなり、アキレス腱となって踵の骨に付着しますが、何らかの原因でこの部分に炎症が起きることがあります。

アキレス腱炎の症状

アキレス腱炎が生じると、歩き始めた瞬間や運動中に、ふくらはぎからアキレス腱あたりに痛みを感じます。また炎症が起こっているため、アキレス腱に触れると腫れを感じ、押すと痛みます。腱は運動して引っ張られることによって痛みが生じるため、安静にしている場合に痛みを感じることは、あまりありません。

アキレス腱炎の原因

アキレス腱炎の主な原因は、走る・跳ぶなど、アキレス腱部分に負担がかかる運動を繰り返し行うことにあります。そのため運動をされている方に多い疾患であると言えますが、「ストレッチをせずに急に走り出す」「ふくらはぎが硬くなっている状態で走る」「足に合わない靴を履いている」など、運動前の準備段階に問題がある場合がほとんどです。
また、十分に適切な準備を行っていたとしても、動きすぎ(オーバーワーク)の場合は、同じくアキレス腱炎を引き起こすリスクとなります。さらに、年齢や身体的な状態も、アキレス腱炎を引き起こす要因となります。加齢や肥満を原因とした偏平足や変形性関節症など、足に構造的な問題を抱えている場合、筋肉や関節の構造が崩れてしまうため、アキレス腱にかかる力を分散させることができなくなってしまい、結果としてアキレス腱炎のリスクを高めます。

 

そして、高血圧や糖尿病といった特定の疾患を持つ方や、特定の薬剤を使用している場合も、筋肉への血流が阻害されるため、筋肉の疲弊を招き、アキレス腱炎へのリスクに繋がります。

アキレス腱炎の検査

アキレス腱炎に対しては、主に以下の検査が用いられます。

触診

アキレス腱炎になった場合、患部を押すと痛みが生じることが多いため、患部を押して痛みがあれば、ある程度「陽性」と判断することが可能です。

MRI検査

身体を細かく輪切りするように撮影する検査です。アキレス腱炎が生じている場合、腱が腫れることで腱の一部が太くなっていることが多いため、太くなっていればアキレス腱炎と判断することができます。

※そばじまクリニックでは、高性能なMRI(磁気共鳴断層撮影装置)を導入しています

超音波画像診断装置(エコー検査)

身体の表面に「プローブ」と呼ばれる機器を触れさせて、体内の様子を観察する検査です。この検査でも、腱の太さを確認することができるため、太くなっていれば「陽性」であると判定することができます。

アキレス腱炎の治療

アキレス腱炎の治療は、症状の重さや活動レベルにより異なりますが、主な治療方法は以下の通りです。

保存的治療

アキレス腱炎では多くの場合、手術をせず保存的治療による改善を目指します。

安静

最初の対応として、患部にかかるストレスを減らすために活動を制限します。必要に応じて松葉杖などの補助具を使用することもあります。アキレス腱炎は患部に過度な負担がかかっていることが原因であるため、適切に安静を保つことができれば、症状の改善が見込めます。

アイシング

腫れを引かせて痛みを緩和するため、15~20分間、アキレス腱にアイスパックなど、冷えたものを当てます。アキレス腱は体表に近い部分に存在しているため、アイスパックの冷気を十分に届かせることができます。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)

痛みと炎症を抑えるために、イブプロフェンやナプロキセンといった非ステロイド性抗炎症薬を使用することがあります。ステロイドとは、強力な抗炎症作用を持つ薬剤ですが、長期間の服用によって副作用を引き起こすリスクがあるため、同じく抗炎症作用を持つ非ステロイド性抗炎症薬が選択されます。

 

ステロイド薬の場合、局所的な炎症に対しては注射による投薬が行われますが、アキレス腱への注射は腱を痛めるリスクがあるため、その点からも非ステロイド性抗炎症薬を用いることが多いです。

フィジカルセラピー

適切なストレッチや筋力トレーニングは、アキレス腱の回復を助け、再発を防ぐのに役立ちます。逆に誤ったトレーニングはアキレス腱を痛める可能性もあるため、専門医もしくは理学療法士などの専門職による指導を受けることが望ましいです。

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